Lim Hyung Joo

韓国を代表するテノール・シンガーとして、デビューから25年、グローバルな活動を続け、オペラティック・ポップ・テノール=ポペラを世界へ広めた第一人者イム・ヒョンジュ
2024年5月23日、音楽で青少年を対象とした文化芸術教育の功労が認められ、国民福祉の向上と国家発展に貢献した人に与えられる国民勲章冬柏章を授与されたイム・ヒョンジュ。

今年は、その他にも、これまでの活動の功績が称えられ、数々の賞を受賞。また、10月10日は、ベトナム・ハノイ・オペラハウスにて、韓国人ポペラ歌手として初めて単独公演を行った。
2023年は、韓国デビュー25周年記念の年で、9月16日に世宗会館で記念公演を成功させた。またグローバルな活躍と、広く海外に韓国文化を広めた著名人として、韓国政府から韓国国家広報功労賞を授与されている。過去「イカ・ゲーム」でイ・ジョンジェ、ソプラノ歌手のスミ・ジョー、オリンピック・ゴールド・メダリストであるフィギュア選手のキム・ヨナなどが授与された栄誉ある功労賞は、イム・ヒョンジュのデビュー25周年、世界デビュー20周年を称えるものとなった。
さらに9月には、モンゴルを初めて公式訪問したフランシスコ法王のミサ聖祭閉幕行事に、唯一エンタテイナーとして招待され、ローマ法王の前で、祝賀のために歌唱した。 また、ミサ翌日には、法王に特別謁見の機会が与えられた。

12月には、英国王立芸術学会(Royal Society of Arts RSA)の会員に選ばれ、チャールズ3世国王からFellow of RSAの称号を受けることが決まっている。
現在は、韓国人として初めてとなるローマ市立芸術大学の声楽科教授として在職。また、「National Academy of Recording Arts and Science - NARAS(米国レコーディング芸術科学アカデミー)」の正会員として、グラミー賞の審査員でもある。同時に、大韓赤十字、社会福祉共同募金会「愛の実り」、ワールドビジョン、ユネスコ(UNESCO)韓委など、さまざまなNGO及び慈善ボランティア団体の親善/宣伝大使としても活動している。
ちなみに、2024年は、日本デビュー20周年となる。12月12日には、「History of Love」と題した記念シングルをリリース。JRAのTVCMに使用された「序曲(2024 Remastered)」LUNA SEA、X JAPAN、THE LAST ROCKSTARSのSUGIZOがヴァイオリンで参加した「春よ、来い feat SUGIZO(2024 Japan Debut 20th Anniversary New version)」をリリース。

Profile
1986年5月7日、ソウル(韓国)生まれ。 12歳でデビューし、その歌声から≪声楽の神童≫と称され、オペラとポップスを融合した≪ポペラ≫という新ジャンルを確立し、韓国で社会現状を巻き起こした。その後、数々のコンクールで優勝。ジュリアード音楽院の予備学科で声楽を学びながら、2003年、アルバム『Salley Garden』で世界デビュー。クラシック・チャートで週間、月間、年間すべてにおいて1位を記録し、国内だけで40万枚以上を売り上げている。
同年2月には、ノ・ムヒョン元大統領の就任式で、歴代最年少歌手として国歌を披露、一躍韓国を代表するアーティストとしての地位を築いた。また6月には、ニューヨーク・カーネギー・ホールにて、海外で初のデビュー・コンサートを行い成功した。
2005年には、松任谷由実を中心にアジアを代表するアーティストにより結成された≪Friends of Love The Earth≫のメンバーとして「愛・地球博」の閉幕コンサートに出演。また、同プロジェクトで第56回NHK紅白歌合戦にも出演。当日は、上海から生中継され、そのパフォーマンスは、瞬間最高視聴率42.5%を記録した。
2010年8月には、Korean Independence Dayに、ロサンゼルス交響楽団とウォルト・ディズニーコンサート・ホールでパフォーマンス。同年12月には、国連から平和メダルを授与(史上最年少)。2011年3月27日には、東日本大震災のチャリティ・イベント-≪FNS音楽特別生番組「上を向いて歩こう」≫で、Friends of Love The Earthが5年ぶりに再結成し、「Smile Again」を歌う。
2011年9月、ベスト・アルバム『オリエンタル・ラヴ~アジアン・ヒッツ・コレクション』をリリース。2011年10月には、モーストリー・モーツァルト・フェスティヴァルで、モーツァルト・ハウスにて、ウィーン・モーツァルト・アンサンブルと共演。2013年10月には、パリ公演を行い大成功に収めた。また、韓国の時事ジャーナルが選んだ次世代リーダー100人に選ばれている。音楽部門では、チョン・ハンナ(チェリスト)に続き第2位となった。
韓国ドラマ、映画などでの挿入歌、主題歌を歌うことでも広くその名は知られているが、日本映画『パッチギ!』(2005年)では「イムジン河」を、そして2013年春からNHK総合で放映された韓国ドラマ『トンイ』においては、挿入歌「愛別離」を歌っている。その他のドラマでは時代劇「ケベク」で「一歩だけ」、「快傑春香」では「ヘンボクハギレバレ」、映画「コムガンホ」では「千年を1日にように」を歌っている。
2013年、J-Popのカバー・アルバム「Two Hearts, One Love」をリリース。同年12月には、韓国ではオリジナル・アルバムとして9年振りの「Finally」をリリースし、クラシック・チャートのみならず、K-Popチャートにもランクインされるほどのヒットとなった。さらに2014年、アルバム収録曲「ハルスガ オプソ」「Lonely My Love」のMusic Videoがショートフィルムとして制作され、ヒョンジュ自身が初監督を務めた。
2014年5月にはUniversal Koreaにレーベル移籍。「千の風になって」の韓国語ヴァージョンがセウォル号の事故の被害者への追悼歌として多くの人に聞かれ、韓国人の心を癒した。9月27日は Orpheum会場にてLA公演を行う。そして10月9日には、大韓民国分かち合い国民大賞保健福祉部長官を受賞。KBSTVにて授賞式が生放送された。その後も2016年 アルバム「The Last Confession」、2021年 アルバム「Lost In Time」2022年 アルバム「Lost In Memory」2023年 アルバム「Life On Air」をリリースし、2024年、日本デビュー20周年記念シングル「King of Pop」には、松任谷由実さんの「春よ、来い」をあらたにカバーし、2024年リレコーディング・ヴァージョンとしてリリース。SUGIZO(LUNA SEA、X JAPANがヴァイオリンで参加している。
世界のメディアの反応
アメリカの『インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ』は、「唯一無二の音楽性」、イギリスのクラシック音楽専門誌『BBCミュージックマガジン』では、特集ページを通じて「ポップ・オペラの王...まるで羽のように柔らかく、綿菓子のようにスイートな声を持っている」と称した。また、日本の『読売新聞』と『毎日新聞』からは、「ジャンルを超える美声」、「天上の声」と。中国の『人民日報』からは、彼を「美声の王子」と讃えられた。

受賞歴
パブロ・カザルス、スティーヴン・スピルバーグ、ビージーズなどが受賞した国連本部が贈る『国連平和メダル』を、歴代最年少で韓国人として初めて授与された。
アメリカ「Forbes(フォーブス)」が選定した「アジアで最も影響力ある30人」に、クラシック音楽家として唯一選ばれ、アメリカの著名な音楽評論家グレース・ケイコは、CNN iReportに、イム・ヒョンジュを「世界3大ポップ・オペラテナー」として紹介。また、英国BBCプロデューサーが選ぶ「世界で最も影響力のあるポップ・オペラ歌手TOP5」にも選ばれ、BBCミュージックマガジンに掲載された。
日本でのCDリリース
2004年 アルバム「Sally Garden」(Sony)
2004年 アルバム「Misty Moon」(Sony)
2005年 アルバム「The Lotus」(Avex)
2006年 アルバム「With You」(Avex)
2011年 アルバム「Oriental Love」(Warner music)
2013年 アルバム「Two Hearts、One Love」日本楽曲のカバー(Warner music)
2015年 アルバム「Finally」(Universal music)
2016年 アルバム「The Last Confession」(Universal music)配信、輸入盤のみ
2021年 アルバム「Lost In Time」(Universal music)輸入盤のみ
2022年 アルバム「Lost In Memory」(Universal music)輸入盤のみ
2023年 アルバム「Life On Air」(Universal music)輸入盤のみ
2024年 シングル「History of Love」(Universal music)配信
代表作
「The Salley Garden」「Misty Moon」「千の風になって(韓国語ヴァージョン)」「序曲」
ドラマ「快傑春香」から「ヘンボクハギレバレ」、
ドラマ「トンイ」から「愛別離」、
ドラマ「風と雲と雨と」から「千年を1日のように」など